| 2008年7月18日〜7月20日 第49回鳥羽パールレース回航 188マイル 30時間のたび |
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毎年7月の最終週に開催さ
れる鳥羽パールレース。
三重県の鳥羽湾管島沖をスタートし江ノ島まで180マイル(約330km)を全国から集まったヨットが競います。49回
を迎える今年はIRC、ORC、Wハンド各クラスあわせて36艇が参加。CONCORDチームからは3人が諸磯をホームバース
とするODINチームと混成で、チームODINと
してORCクラスにエントリーしました。 各ヨットはスタートの25日
のお昼までに全国から鳥羽に集結します。レース中はもちろんセールをあげて風の力のみを使いスタートからフィニッシュまでの約2昼夜すすむため、高度な知識とテクニックを要求されますが、スタート地点まで船を持っていく回航はエンジン
を使用してもいいので突発的な天候の変化にも対応できるなどかなり同じ距離をすすむにしても気持ちの上ではとても楽です。 今回の回航は、レースの前週3連
休を使って行われました。レースメンバーの3人と他にCONCORDか
ら2名(斉藤さん、たむ)、αから4名(よ
もさん、おかちゃん、いのっち、しみずくん)サモアから1名(とめさん)の総勢10名が参加です。私は水曜日に回航要員に一人あきがでたということで急遽乗船が決まりました。 回航の出港は18日深夜、19日の未明でそれまでに航海中に必要な食料などの買い込みを行わなくてはいけません。各自、仕事や飲み会な
ど終えて24時間スーパーに集結しました。何人かは先に船に向かい、船の準備です。事前に航海中の
メニューと買出しリストをとめさんと清水君が作成しておいてくれたので、それをもとに皆がカートを手に店内走り回ってまるで買い物ゲームのようです。買っ
てきたものをリストを手にしたよもさんに報告。足りないものを求めて、深夜のスーパーを走り回る。。。結果、カート4台、
ダンボール箱にして10箱ほどの食料等が。レシートは見たこともない長さに収入印紙が貼られていま
した。こんなの見たのはじめてです。 時計は19日をまわり2:56分。ちょうど満月の海を出港です。月が出てい
るか出ていないかで海面の見え方は大違い!ちょうど南中を迎え西に沈んでいく月の光が海面にうつり美しいムーンリバーを伸ばしていきます。しばらくすると
夜光虫が波間にキラキラと!夜光虫は赤潮の発生する条件が重なった時にしか見ることができないので見られるとラッキーです!日中は澱んだ赤い海を汚すにく
い奴ですが、夜は刺激によって発光するので船が起こす波頭にそって蛍光イエローとも蛍光ブルーともつかない不思議な色が見られます。 しばらくしてよもさん就寝。皆が起きている中なかなか寝にくいものですがこれからの30時間ばかり交代で起きていなくてはいけないので体力温存のためにも積極的に眠れる人は寝ておいたほうがい
いです。私も続いて早寝組。途中何がおきるのかわからないので、ハーネスははずしますがすぐに動ける格好で横になります。起きた時にはすでに太陽があがっ
ていました。今日も暑くなりそうな予感!早めに日焼け止めを塗っておかなくては。 本日のお昼はうなぞうめん。火を使わなくていい流水麺にザク切りのうなぎで精がつ
きます!司厨長(船のコックさん)のとめさん、清水君ありがとうございます!船の備品は最小限なのでお皿も何度も使えるように洗って乾かして!レース中だ
とこのへんのシートは全部使うのでこんなこと許されませんが。。。
え?え?何がおきているの?と船の横を見るとライフラインにHAPPY BIRTHDAYの文字。え?私?だって、誰にも誕生日なんていってなかったし、乗るの決まった
の2日前!?目がまん丸になった目の前でさらにあげられたジブに目が釘付け。そこには金色で“HAPPY B.D. TAM WAKAHARA“の文字。いまだかつて文字が書いてあるセイルなんて『珈琲たいむ』ぐらいだよ(笑)いつし
こんだのだろう??と、スタボー側から見上げる私に今度はシャンパンシャワー。う、、、お風呂に入れないのにシャンパン浴びている〜と胸の中に熱いものを
感じながら初体験のシャンパンシャワーに酔いました! なんか、サプライズってされると本当にびっくり&嬉しいものですね。その瞬間嬉し
さが頭の中でスパークするから何がなんだかわからず、しばらくしてから、「音」(ハッピーバースデーソングがかかってた!)「声」(みんなのおめでとう
コール)「光景」(文字とか笑顔とか)がようやく統合されてくるというか。。。その後これまた昨日の夜からずっといたのにいつ買ったの??というとめさん
仕込みの大きなシフォンケーキ。ローソクまでたってるよぉ。 本当に皆様ありがとうございました。しばらくして風にあわせてタック。ポート側か
らさかさまに見える文字をぼーーーっと眺めながら思わず感慨にふけってしまいました。
2日目(3日目?)の朝、デッキに出てみたらかなーり皆グロッキー倦怠感漂っていました。私があけたボンクに滑り込む
若原さん。お待たせしました〜。皆かなり疲れがピークまできているのでしょうか。間もなくスタン側から太陽がのぼってきて、正面の満月から輝きが消える
頃、霧がかなり深くなってきました。20m視程でしょうか。かなりヤバいです。正面から大型船が警
笛を鳴らしながらくるのがわかりますが、音の距離と方向とで計るしかありません。岸もまったくみえないので、コンパスの角度と、GPSの画像だけが頼りです。
しばらくすると風がちょうどいい感じでふいてきたので、エンジンに加えてジブをあげ
てみたら2ノットあがりました。かなりこれで到着時間が早くなるはずです。しかし、機走と帆走と両
方の時のヘルムって意外とむずかしいですね。。霧も晴れてきた頃に皆も起きてきました。明け方のパワーチャージと、上陸との期待で皆元気ですね〜。少しず
つ近づいてきた岸を見ながらガイドブックを前に、行きたいところ、食べたいもの、好き勝手な意見が飛び交います。海図ではなくガイドブックの地図みなが
ら、入った港から観光地に行く算段たててるし(笑) 「鳥羽レース」という名前に惑わされて(?)てっきり鳥羽に入港とばかり思ってい
たら入港は五箇所湾なる鳥羽よりももう少し南側の港。20日の夕方から夜にかけて着くかと当初思わ
れていましたが途中の帆走でずいぶんとかせげて9:00amに着岸。シャンパンで無事の着岸と若原
さんのお誕生日を祝いました。
船内の荷物をすべて出してレースに備えてお掃除です。みんな手際いいですねー。最
後は荒れ放題になっていた船内があっという間に片付いていきます。船も片付いたし、今度は自分たちの3日
分のクリーニングです。3日ぶりのシャワーは爽快!そしてロングのあとにすっきりした状態での一杯
はさらに爽快!ここ、志摩ヨットクラブは
プールまでついた総合マリンリゾート施設といった感じでとってもきれいです。
しかし、未だにどこについたのかよくわかっていません(笑)ガイドブックを持っ
て、ホームバースにしている地元のクルーザーに伺って観光情報やどうやって出たらいいかなどアドバイスを求めたらとっても親切に教えていただきビールまで
いただいてしまいました。三重県の人はいい人です(笑) その方のアドバイスで、ヨットハーバーにお願いし近くのバス停まで送っ
ていただきました。そこからバスでどこかへ。。。なんせ気が抜けて爆睡。降りて言われるままに次のバスに乗り換え降りたところは伊勢神宮。ちょうど20年
に一度の式年遷宮の真っ最中とあり、なんだかご利益ありそうなかんじです。
まずは内宮にて来週のヨットの安航と戦勝祈願をお祈りし、おかげ横丁
へ。5時にして早くもほとんどのお店が閉まり始めています。あいていた二見茶屋さんに飛び込み、ひ
つまぶしに味噌カツ丼と中部の名産を頼みます。ひつまぶし、今まで食べたのはなんだったの?っていうぐらい美味しいです!カリっとした鰻はむしていないか
らだそう。 さて、お次の目的は「赤福氷」、夏だけ限定の逸品です。もしや、赤福さんもしまるの
早いかと思いお店の方に聞いてみたら、赤福はすでにしまっていますが(ガーーン)赤福氷を食べられるところがあと2分
で閉まってしまいますので、お電話入れておきましょうか?と。ああ、、、三重の人いい人ですー。
テレビやラジオのない長期航海から上陸すると知らないニュースがいっぱ
いで驚くことがあります。私が今までで一番びっくりしたのは2週間乗っている間にダイアナ妃がなく
なってお葬式まで済んでいたことでしょうか・・・ 気づいたら東京まで今日中に辿りつくには電車の時間が迫っています。なんと清水君
は今日中に仙台まで行くらしいので大急ぎで宇治山田の駅に向かいます。ここで東京に戻る組と、船に残る組とに別れます。短くも濃厚な時間を過ごしたメン
バーと別れるのはなんとも寂しいものです。ここから近鉄で名古屋駅へ。乗り換え15分の間にあたふ
たとキップを買ったり、赤福を買ったり。飛び乗った自由席車両は喫煙者。でも座れただけでもありがたい、、とそのまま東京に向かいました。 翌日、船に残ったメンバーから、残った食料のリストと、楽しそうなプールの様子な
ど、一日多く伊勢志摩を満喫した様子が送られてきました! 天気にも恵まれ、メンバーにも恵まれ最高に楽しい回航となりました。まさか自分の
お誕生日までお祝いしていただけるとは、まさにサプライズでした。 前回同じODINに乗せてい
ただいたのは大島レースに参加したときでした。まだ海上は寒い5月。大雨、強風かと思うと無風で方
向を見失いそうになり、寒さに身体は震え、月明かりや夕日どころか太陽も月もない、肉体的にも精神的にも過酷なレースを体験したからこそ今回の回航の穏や
かさをより感謝することができました。同じ船、同じ海域でも風や天候そしてメンバーによって全然違う状況を体感できるヨットって本当におもしろいです! |